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ゴルフGTIを7年|255万円減ったけど、後悔はしていません

体験レビュー

「ゴルフGTI 後悔」——このキーワードで検索してここに辿り着いた方に向けて書いています。買う前に不安を確かめたい人か、もう買っていて答え合わせをしたい人か、どちらかだと思います。

僕は2009年から2016年まで、7年間ゴルフGTI(5代目)に乗っていました。中古3年落ち・走行28,000kmを290万円で買い、96,000kmまで乗って35万円で売りました。手元から消えた額は255万円です。

数字だけ見れば、うまくやったとは言えません。でも僕は、この7年を後悔していません。

マイナスな感情を持ったのは、売却額の「35万円」という数字を見た、あの一瞬だけでした。

先に言っておくと、欲しくなる気持ちはよく分かります。僕も同じでした。ですのでこれは、止める記事でも、勧める記事でもありません。数字をそのまま置きます。

先に結論の数字だけ出します

7年間の収支

細かい話の前に、7年分をひとつの表にまとめます。すべて実際の取引額です。

項目内容
車種
フォルクスワーゲン ゴルフGTI(5代目)
所有期間2009年 〜 2016年(7年)
購入290万円(中古・3年落ち/走行28,000km)
売却35万円(オークション出品→落札/走行96,000km)
所有中の走行距離68,000km(年平均およそ9,700km)
減価(購入−売却)255万円
年あたりの車両費36.4万円(月あたり約30,400円)
残価率12.1%
1kmあたりの車両費約37.5円/km(車両代のみ・燃料や維持費は含まない)
7年間の大きな故障エアコン総取替 1回(210,000円)のみ

運営者の実記録(2009-2016年/金額は当時のもの)

金額はすべて実際の取引額です。維持費・燃料代は含みません。

それでも後悔していない、と言える理由

255万円。数字としては、たしかに大きいと思います。
「やっぱり輸入車は」と読まれても仕方のない額です。

後悔していない理由は、あとで3つ書きます。

  • 7年間、飽きなかったこと
  • 7年間で、大きな故障がエアコン1回だけだったこと
  • そしてあとから買った新車のCX-5と、年あたりの負担がほとんど同じだったこと

総額と、年あたり。
この2つを分けて見た瞬間に、僕が長いあいだぼんやり抱えていた「後悔」の宛先が変わりました。
その並べ直しはこの記事の後半でやります。
まずは、どう買って、どう手放したのかから順に書きます。

なお、ゴルフというクルマ自体をどう評価しているかは別記事に分けています。
 ▶VWゴルフというクルマ自体の話はこちら

どう買ったか ― 中古3年落ち・28,000kmを290万円

前の車(ER34)を売った流れで、そのまま乗り換えた

GTIの前に乗っていたのは、スカイライン25GTターボ(ER34)です。1998年式・走行37,000kmを211万円で買い、4年乗って78,000kmで85万円で売りました。売り先はオートバックスの買取でした。

このER34を手放すときは、正直あまり深く比べていません。乗り換え先が決まっていて、下取り的な感覚で流れに任せた記憶があります。ちなみに、そのER34を売ったオートバックスに、7年後、今度はGTIのオークション出品を頼むことになります。この話はこのあと戻ってきます。

90年代の国産スポーツを「買うか、借りるか」で迷っている方は、こちらも参考になると思います。→ ネオクラスポーツカーなら買う?借りる?

迷ったのは、レガシィGTスペックBだった

ここは誤解されやすいところなので、はっきり書いておきます。GTIを買うとき、最後まで迷った相手はレガシィGTスペックBでした。国産です。

つまり、輸入車が欲しかったわけではありませんでした。
速くて、荷物が積めて、長く乗れそうな車。
当時の僕が出した条件はそれだけで、その条件で残った2台がGTIとレガシィで、
最後はGTIを選んだ、という順番です。

「輸入車に惹かれて、輸入車を買った」のなら、後悔の原因も分かりやすかったと思います。
実際はそうではなかった。この順番は、あとで損得を検証するときに効いてきます。

なぜ新車ではなく3年落ちだったのか

予算の都合もありましたが、当時の僕にはひとつ読みがありました。
新車の最初の落ち込みは他人が払ってくれている——という考え方です。

新車から3年で値段がいちばん大きく動く。
その区間を他人が通過してくれた個体を買えば、自分は緩やかな区間だけを走ればいい。
28,000kmという走行距離も、まだ十分に「これから」の数字に見えました。

結論から言うと、その読みは半分当たって、半分外れました。
何がどう外れたのかを、次に数字で書きます。

新車で買うか中古で買うかの判断軸は、こちらに整理しています。
→ 新車購入で後悔する5パターンと、買う前にやる3ステップ

7年で残価率12.1%。唯一マイナスに感じた瞬間

28,000km → 96,000km

7年間で走ったのは68,000km。年平均でおよそ9,700kmです。
通勤で毎日使うほどではなく、週末と長距離が中心。
特別に酷使したわけでも、車庫で眠らせていたわけでもない、ごく普通の使い方だったと思います。

この距離で減価255万円を割ると、1kmあたりの車両費は約37.5円になります。
これは車両代だけの数字で、燃料代も税金も保険も車検も入っていません。

1km走るごとに、燃料とは別に37.5円ぶんの価値が減っていた、という言い方はできます。ただ僕は、この数字を燃費と並べて「ガソリン代より高い」と煽るような使い方はしたくありません。走行距離が違えば単価は簡単に動きますし、乗らなければ乗らないで年数ぶんは落ちます。あくまで「僕の7年をkmで割るとこうなった」という一つの目安です。

売るとき、買取とオークションを両方あたった

手放すときの話が、この記事でいちばん実用的な部分かもしれません。

2016年、乗り換えを決めた僕はまず買取査定を依頼しました。結果は、どれも30万円以下でした。7年落ち・96,000kmの輸入ハッチバックですから、そういうものかと一度は納得しかけました。

ただ、もう一手だけ試すことにしました。かつてER34を売ったオートバックスに相談し、オークションへの出品を依頼したのです。結果は35万円で落札買取査定との差は5万円以上ありました。

1社だけで決めなくてよかった、というのが正直なところです。

誤解のないように書いておくと、「オークションのほうが必ず高い」という話ではありません。7年落ち・96,000kmのGTIに、たまたま欲しい人がその日いた可能性も十分にあります。出品には手数料も時間もかかり、落札されない可能性もあります。ここでの要点は「複数の手段を比べたこと」であって、「オークションが正解」ではありません。

35万円という数字を見たときのこと

この7年で、マイナスな感情を持ったのは一度だけです。売却額の「35万円」という数字を見た瞬間でした。

290万円で買って、7年乗って、35万円。残価率にすると12.1%です。

乗っている間ずっと満足していたのに、最後に数字にされた瞬間だけ、少し、こたえました。

中古で買っても、7年乗れば残価はほぼ残らなかった

ここで、買ったときの読みに戻ります。「新車の最初の落ち込みは他人が払ってくれている」——これは、買った瞬間の話としては正しかったと思います。3年落ちを買った時点で、いちばん急な区間は確かに他人が通っていました。

ただ、7年乗ると、その先の落ち込みは全部こちらが払うことになりました。残価率12.1%は、3年落ちで買った車の数字でもあります。中古で買ったから傷が浅く済む、という話ではなかった。

参考までに、輸入車のリセールは3年で40%前後、5年で26〜32%といった数字が流通しています。

これは中古車・自動車メディアの集計値であり、公的統計ではありません。車種・年式・グレード・状態で大きく変わります。僕の1台の記録はそれより下でした。ただしこれは僕の1台の話ですので、そのまま一般化はできないと考えています。

買った時の状態保有年数残価率年あたり車両費
ゴルフGTI(5)
中古3年落ち・28,000km7年12.1%36.4万円
CX-5 XD-L
新車4年41.5%60.0万円

同じ運営者が所有した2台の比較(GTI:2009-2016/CX-5:2016-2020)

残価率が高いほうが、年あたりの負担は重くなりました。残価率だけでは判断できません。

この表の違和感が、この記事の後半につながります。その前に、売るときの話をもう少しだけ。

僕はGTIのときもCX-5のときも、比べてから決めています。GTIでは買取査定が30万円以下、オークションで35万円。CX-5では、ディーラー下取り150万円に対して一括査定が170万円で、20万円の差がありました。2台とも、比べた分だけ手元に残る額が増えました。

提示額を見るだけなら、売る決断をしていなくても構わないと思います。自分の車がいまどう評価されているかは、乗り続けるかどうかを考えるうえでも材料になります。

▶いま乗っている車の提示額を確認してみる

車種ごとのリセール傾向は、こちらにまとめています。
→ リセールと必要コストまとめ(SUV6車種編その①)

なぜ7年も乗れたのか ― 4台のうち、GTIだけが7年

他の3台は3年・4年・4年。GTIだけが7年

僕がこれまでに所有した4台の保有年数を並べると、こうなります。ミラージュが3年、ER34が4年、ゴルフGTIが7年、CX-5が4年。

GTIだけが、突出して長い。3年か4年で降りるのが、僕にとってはずっと普通のリズムでした。その中で1台だけ、倍近く乗っています。なぜ降りなかったのかを、正直に書きます。

飽きなかった

7年で68,000km。年平均にすると、およそ9,700kmです。特別に距離を稼いだわけではありません。毎週どこかへ出かけていたわけでもなく、生活の中で普通に使っていただけです。

綺麗に維持していたら、愛着が湧いてきた

理由のひとつは、たぶん手入れです。綺麗にしておくと、愛着が湧く。愛着が湧くと、もっと大事にする。その繰り返しで7年経っていました。

順番が逆だったのだと思います。愛着があるから手入れをしたのではなく、手入れをしていたから愛着が湧いた。そしてこれは、いま振り返ると気持ちの話だけではありませんでした。

手入れは、結果的にいちばんのコスト対策だったのかもしれません。長く乗れたぶん、年あたりの負担は下がりました。綺麗にしていたから安く済んだ、という因果を主張するつもりはありません。ただ、飽きずに乗り続けられた結果として数字が軽くなったのは事実です。

カスタムも楽しめた

手を入れたのは、ホイール、オーディオ、ライト回りです。一気にやったのではなく、思いついたときに少しずつ変えていきました。

手を入れられる余地があったことが、飽きなかった理由の一つでした。「次の車はどうしようか」と考える代わりに、「今の車をどうしようか」を考えていられた。買い替えの動機が、そちらに吸収されていた感覚があります。

このサイトでずっと書いている「持てるようになるまでの期間をどう楽しく設計するか」という話でいえば、カスタムはまさにその設計の一部でした。今のものを楽しむ余地があると、次に急がなくなります。

100km/h近辺での、走りの気持ちよさ

そして一番大きかったのは、高速道路での安定感です。100km/h近辺で、車がまったく落ち着いている。そこがずっと気持ちよかった。

100km/hというのは、日本の高速道路の法定速度域です。特別なことをしている速度ではありません。その、いちばん長い時間を過ごす速度で、車が静かに落ち着いていました。ハンドルに神経を使わずに済むというか、運転している側が力まなくていい。長い距離を走ったあとの疲れ方が、それまでの車と違いました。

ゴルフというのは、もともとドイツの高速道路を前提に作られている車だと言われます。設計の中身は僕には分かりませんし、僕は日本でしか乗っていません。ただ、そういう前提で作られた車を日本の高速道路で使うと、法定速度域がいちばん楽な領域として残る——僕が7年間感じていたのは、そういう感覚でした。

7年経っても、高速に乗るたびに「やっぱりいいな」と思える。それが、僕がこの車を降りなかった理由です。

手放したのは、CX-5に乗り換えたから

誤解のないように書いておくと、GTIが嫌になったわけではありません。2016年に手放したのは、CX-5に乗り換えたからです。GTI側に理由があったわけではありませんでした。

そして、その乗り換えがいちばん高くつきました。

クルマとしてのゴルフの評価そのものは、レビュー記事のほうにまとめています。
→ VWゴルフのレビュー

維持費の実額 ― 7年で大きな故障はエアコン1回だけ

7年間の維持費を、全部出します

「輸入車は維持費が高い」と言われます。僕の7年ぶんの記録を、全部出します。

項目実額年あたり
燃料月20,000円240,000円
任意保険(車両保険付き)年70,000円70,000円
駐車場月5,000円60,000円
車検(オートバックス)1回110,000円55,000円
タイヤ7年で2セット(1本40,000円)45,714円
自動車税年39,500円39,500円
故障(エアコン総取替)7年で1回 210,000円30,000円
オイル類1年ごとに約30,000円30,000円
法定点検(ディーラー)毎年 25,000円25,000円
合計595,214円(月49,601円)

運営者の実記録(2009-2016年)

タイヤについて補足します。1セット目はホイールを替えたときに新品で買ったものなので、純粋な消耗としての交換は2014年の1回だけです。2セット分を計上したのは、そのほうが自分に厳しい数字になるからです。消耗交換の1回だけで数えるなら、年22,857円になります。

保険・車検・タイヤといった項目そのものの説明は、この記事では省いています。
→ 車の維持費は実際いくらかかるの?

故障は、エアコン1回・21万円だけだった

7年乗って、大きな故障はエアコンの総取替(210,000円)が1回だけでした。

21万円は、請求が出た瞬間は大きな金額です。
ただ7年で割ると年30,000円、月にすると2,500円です。
「輸入車は壊れて金がかかる」と言われます。僕の1台については、そうはなりませんでした。

もちろん、これは僕の1台の記録です。個体差も、乗り方の差もあると思います。
この数字をもって「ゴルフGTIは壊れない」と言うつもりはありません。

車検も税金も、むしろCX-5より安かった

次に乗ったCX-5と、同じ項目を並べてみます。

車検:GTI 110,000円(オートバックス)/CX-5 150,000円。4万円の差。
自動車税:GTI 39,500円/CX-5 45,000円。5,500円の差。

意外に思われるかもしれませんが、この2項目はGTIのほうが安かったです。
自動車税については排気量の差がそのまま出ています。
車検については、なぜ安かったのかは僕には分かりません。
推測でもっともらしい理由を書くことはできますが、根拠がないのでやめておきます。

「輸入車は車検が高い」と言われますし、僕自身もそう思っていました。
ただ、僕の記録では逆でした。
整備の内容も、受けた店も、時期も違うので、これをもって一般論にはできません。
あくまで僕の1台の実額です。

同じ時期の比較ではありません(GTI期2009-2016/CX-5期2016-2020)。
整備の内容も同一ではありません。

維持費だけを見れば、GTIのほうが年22.5万円高い

では、全部並べたらどうなるか。ここは正直に書きます。

項目(年額)ゴルフGTI(5)
7年所有
CX-5 XD-L
4年所有
燃料240,000円
(月20,000円・ガソリン)
120,000円
(月10,000円・軽油)
+120,000円
タイヤ45,714円
(7年で2セット)
0円
(一度も交換せず)
+45,714円
任意保険70,000円40,000円+30,000円
故障30,000円
(7年で21万円1回)
0円+30,000円
駐車場60,000円60,000円0円
自動車税39,500円45,000円−5,500円
オイル類30,000円30,000円0円
法定点検25,000円
(毎年・ディーラー)
0円
(車両購入費に内包)
+25,000円
車検(年あたり)55,000円75,000円−20,000円
合計595,214円
月49,601円
370,000円
月30,833円
+225,214円

実際に払った金額での比較(2026年8月時点でまとめ直したもの)

保有時期が7年ずれており、燃料価格・保険等級・整備内容が同一条件ではありません。
GTIはガソリン、CX-5は軽油です。

維持費だけを見れば、GTIのほうが年225,214円高い。月にすると18,768円。
1.6倍の差です。ここは言い訳のしようがありません。

法定点検について補足します。
CX-5でも毎年受けていましたが、費用は車両の購入代金に含まれていました。
払っていないのではなく、410万円のほうに入っているということです。
維持費の表では0円になりますが、実際には車両費の側で負担しています。

ただ、差の中身を分解すると別の景色が見えます

差がついた項目は5つ。
燃料(+120,000円)
タイヤ(+45,714円)
保険(+30,000円)
故障(+30,000円)
法定点検(+25,000円)

逆に、自動車税と車検の2項目は、GTIのほうが安かったのは先に見たとおりです。
オイル類と駐車場は同額でした。

そして、タイヤと故障の差は、輸入車か国産車かの差ではありません。乗った年数の差です。

CX-5は4年で降りたので、タイヤを一度も交換していません。大きな故障も出ませんでした。
一方のGTIは7年乗ったので、タイヤを2セット買い、途中でエアコンが壊れました。

長く乗れば、維持費は増えます。当たり前の話です。

言い換えると、CX-5のタイヤ0円は「4年で降りたから発生しなかっただけ」です。
そのまま乗り続けていれば、当然かかっていました。
短く降りると、維持費は安く見えます。
ここは気をつけたほうがいいところだと思います。

残るのは燃料代です。月20,000円。
CX-5(軽油)は月10,000円だったので、ちょうど2倍
7年間だと約168万円です。
エアコンの21万円が、8回分入ってしまう金額でした。

僕の場合、「輸入車の維持費が高い」の正体は、故障ではなくガソリン代でした。
覚悟していたのは故障のほうだったので、これは順番が逆だったことになります。

この比較の限界について

ここで正直に書いておきます。この比較には、そろっていない条件がいくつもあります。

保有時期が7年ずれています。GTIが2009-2016年、CX-5が2016-2020年。
燃料の単価そのものが違う時期です。
燃料の種類が違います。GTIはガソリン、CX-5は軽油です。
保険は等級も年齢も契約条件も違います。
同じ条件で見積もり直した数字ではありません。
CX-5のタイヤと故障が0円なのは、4年で降りたからです。
安く済む乗り方をしたのではなく、その費用が出る前に手放した、というだけの話です。
GTIのタイヤは、2セット分を計上しています。
1セット目はホイールを替えたときに新品で買ったものなので、消耗による交換は1回だけでした。
それでも2セットで計算したのは、そのほうが自分に厳しい数字になるからです。

つまりこの表は、条件をそろえた実験ではなく、僕が実際に払った記録を並べただけのものです。
そのうえで残る事実は、GTIのほうが維持費は高かったこと、
それでも合計ではCX-5のほうが重かったこと。この2つだけだと思っています。

所有4台を「年あたり」で並べ直したら、GTIは最悪ではなかった

18年で4台。全部の購入額と売却額を出します

ここからが本題です。僕は2002年から2020年までの18年間で、4台の車を所有しました。
その全部の購入額と売却額を並べます。

期間購入売却減価年あたり残価率走行
ミラージュアスティZR (CJ4A)
2002-2005(3年)46万円5万円41万円13.7万円10.9%40,000km
スカイライン25GTターボ (ER34)

2005-2009(4年)211万円85万円126万円31.5万円40.3%41,000km
ゴルフGTI(5)
2009-2016(7年)290万円35万円255万円36.4万円12.1%68,000km
CX-5 XD-L (KE)
2016-2020(4年)410万円170万円240万円60.0万円41.5%45,000km
合計18年957万円295万円662万円36.8万円

運営者が実際に所有した4台の全記録(2002-2020年)

中古で買った車は購入時の年式・走行距離が異なります。

総額でいちばん大きいのはGTI。でも年あたりだと2位

まず、減価の総額を見てください。
255万円のGTIが4台の中で最大です。
これは事実で、僕自身も長いあいだ「いちばん高くついたのはGTIだった」と思っていました。
表を作るまでは、その認識のままでした。

ところが、保有年数で割った瞬間に順位が入れ替わります。
僕は7年と4年を、同じ物差しで比べていませんでした。
7年ぶんの減価と4年ぶんの減価を、総額のまま並べていたわけです。

年あたりの車両費で並べ直すと、こうなります。

ミラージュ13.7万円 < ER3431.5万円 < GTI 36.4万円 < CX-5 60.0万円

GTIは4台中2位。そして車両費だけで見ると、CX-5 ÷ GTI = 約1.65倍です。
いちばん重かったのは、輸入車ではなく新車の国産SUVでした。

残価率が高いほうが、負担は重かった

ここが、この記事でいちばん書いておきたかったところです。

おかしなことに、
残価率で見ればCX-5(41.5%)のほうがGTI(12.1%)より圧倒的に「優秀」です。
リセールが良いと言われる車で、実際に良かった。
それでも年あたりの負担はCX-5のほうが重い。
理由は単純で、
元の値段が410万円と高く、乗った期間が4年と短かったからです。

410万円の車を4年で降りれば、残価率が4割あっても年60万円が消えます。
290万円の車を7年乗れば、残価がほぼゼロでも年36.4万円で済む。
値段と年数の両方が効くのに、僕は残価率という「率」だけを見て安心していました。

残価率の高さは、負担の軽さを意味しません。

維持費では負けている。では合計は?

ここまでで、妙なことが起きています。

維持費では、GTIのほうが年22.5万円高かった。でも
車両費では、GTIのほうが年23.6万円安い。向きが逆です。

だから、合計で見ないと分かりません。全部足してみます。

ゴルフGTI(5)
7年
CX-5 XD-L
4年
車両費(減価)255万円240万円
維持費(実際に払った額)約417万円
(年595,214円×7年)
148万円
(年370,000円×4年)
合計約672万円388万円
年あたり約96.0万円
月約80,000円
約97.0万円
月約80,800円

車両費と維持費を合わせた、実際の負担(運営者の実記録)

ほぼ同じでした。GTIが年約96.0万円、CX-5が年約97.0万円。
差は年1万円ほどです。

これは、僕にとってかなり意外な結果でした。

維持費では、GTIが年22.5万円高い。車両費では、CX-5が年23.6万円高い。
逆を向いた2つが、ほとんど打ち消し合っていました。

僕はこれを、けっこう長いあいだ片側だけで理解していました。
輸入車は維持費が高い、だから高くつく。
実際、維持費は高かったんです。
でも「維持費が高い」だけを見て判断すると、僕の記録では答えを間違えます。
もう片方で、それとほぼ同じ額が動いていました。

つまりこういうことです。
「輸入車を7年乗る」ことと、「国産の新車を4年で降りる」ことは、
僕の場合、財布の上ではほぼ同じ買い物でした。

違ったのは、金額ではありませんでした

では、何が違ったのか。

7年間、僕はGTIに飽きませんでした。

ほぼ同じ金額を払って、満足していた時間の長さが違った。
それが、この表から僕が受け取ったことです。

僕が見誤っていたのは「輸入車を買ったこと」ではなく、
何年乗ることになるかを考えずに、新車を買ったことでした。

もちろんこれは僕の4台の記録で、車種や年式が違えば結果は変わると思います。
同じ車を同じ年に買っても、乗る年数が違えば別の数字が出るはずです。
それでも、「率」ではなく「年あたりの実額」で並べる作業は、
どなたがやっても何かしら発見があるのではないかと思っています。

18年間、車両費だけで月およそ30,700円だった

最後に、18年ぶんの車両費を月額にならしてみます。
662万円 ÷ 18年 ÷ 12 = 月およそ30,700円。

気づいたのは、その額そのものでした。
維持費とほぼ同じ額が、家計簿に出てこないところで毎月減っていたということです。

車の費用を考えるとき、僕はずっと維持費の側ばかり見ていました。
ガソリン、保険、税金、車検、駐車場。
家計簿に出てくるのはそちらだからです。
でも、車両費はそれと同じ規模で、静かに減り続けていました。

ちなみに「車は年収の何割まで」という目安をよく見かけますが、
総務省の家計調査で実績を見ると、
勤労者世帯の自動車等関係費は可処分所得の6.5〜7.6%に収まっています。
しかも年収が約3.5倍違ってもこの比率はほとんど横ばいでした。
この検証は別記事にまとめています。
→ 車は年収の何割まで?公的な根拠を探したら無かった|家計調査で検証

ここでは「出ていた金額はこれです」で止めておきます。
この額をどう受け止めるかは、住んでいる場所や車の使い方でまったく変わるはずです。

CX-5そのものの話は深追いせず、こちらに分けています。
→ CX-5を所有した場合と持たない場合の比較
維持費の内訳は 車の維持費は実際いくらかかるの?

これから買う人へ ― 僕が見落としていた3つの物差し

①「総額」ではなく「年あたり」で見る

減った金額はGTIが255万円、CX-5が240万円。
総額だけを見ればGTIのほうが大きいです。
ところが車両費を年あたりに直すと、GTI 36.4万円、CX-5 60.0万円。
CX-5のほうが1.65倍重いという結果になります。
維持費まで足すと、合計はほぼ同額でした。

総額は保有年数を隠します。
僕はずっと総額のほうだけを見ていて、そこに気づいていませんでした。

②「残価率」は負担の軽さではない

CX-5の残価率は41.5%、GTIは12.1%です。
数字だけ見れば、CX-5のほうがはるかに「優秀」に見えます。
それでも、年あたりの負担はCX-5のほうが重かった。

残価率は「元値」と「保有年数」を無視した指標です。
高い車を短く持てば、率は良くても財布から出ていく額は増えます。
僕はこの数字を、負担の軽さと同じものだと思っていました。

③「何年、飽きずに乗れるか」で選ぶ

僕はずっと、「何年で売るか」を先に決めるべきだと思っていました。
でも4台を並べ直して思うのは、少し違います。

決められるのは「何年で売るか」ではなくて、「何年、飽きずにいられそうか」のほうでした。

GTIの年36.4万円は、7年間、高速に乗るたびに「やっぱりいいな」と思えた対価です。
その値段としては、僕は高くないと思っています。

逆に、本当に痛かったのは、飽きて4年で降りることでした。
維持費まで足した合計は、GTIもCX-5もほぼ同じ。
同じ金額を払って、片方は7年、他は4年しか満足していなかった——そういうことだと思っています。車が悪かったわけではありません。結果として、乗った年数が違ったというだけの話です。

もしいますでにGTIに乗っていて、この記事にたどり着いたのなら。
降りるかどうかを決める必要はありません。
ただ、僕が売却額を見て一瞬こたえたのは、
その数字を、そのときまで知らなかったからでもあります。
先に知っておくだけなら、何も失わないと思います。

▶いまの愛車の提示額を調べてみる

関連記事:新車購入で後悔する5パターンと、買う前にやる3ステップカーシェアか所有か、どちらがよい?車は年収の何割まで?

買う前に、一度乗っておくという手

僕がGTIで良かったと思っているのは、高速で100km/h近辺を走ったときの安定感です。
ただこれは、短い試乗では分かりにくい部分でもあります。
販売店の周りを15分走っても、この速度域で長い時間を過ごすことはできません。
僕自身、買ったときにそこを分かっていたわけではなく、あとから効いてきた良さでした。

最近は車種を指定して借りられるレンタカーが増えていて、僕もそれで色々な車に乗っています。
何が借りられるかはその時々なので、実際の一覧を見てみるのが早いと思います。

▶車種を指定して借りられる車の一覧を見る(SKY)

僕自身がゴルフGTIを借りて走った記録は、
実際に借りられたあとに、VWゴルフのレビューのほうへ追記する予定です。

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よくある質問

ゴルフGTIは、リセールが悪いというのは本当ですか?

僕の1台については、7年・96,000kmで35万円、残価率12.1%でした。
(僕の個体で言えば、売却時は実質10年落ち、ツーオーナーとなる。)
中古車メディアの集計値では輸入車の5年残価を26〜32%前後とすることがありますが、
これは公的統計ではありません。僕の記録はそれより下でした。ただ、あくまで1台の例です。

ゴルフGTIは、やっぱり故障が多くて維持費が高いですか?

僕の7年間で、大きな故障はエアコンの総取替(210,000円)が1回だけでした。
7年で割ると年30,000円です。
むしろ車検はGTI 110,000円/CX-5 150,000円自動車税はGTI 39,500円/CX-5 45,000円でGTIのほうが安く済みました。ただ燃料代は月20,000円で、CX-5(軽油・月10,000円)の2倍です。僕の場合、いちばん高かったのは故障ではなく燃料でした。

7年も乗って、後悔しなかったのはなぜですか?

飽きなかったからだと思います。理由は、故障が少なかったこと、綺麗に維持していたら愛着が湧いたこと、カスタムを楽しめたこと、そして高速道路の100km/h近辺での安定感が、7年経っても気持ちよかったことです。マイナスに感じたのは、売却額の35万円という数字を見た一瞬だけでした。

ゴルフGTIは何年乗るのが得ですか?

何年が得かは言い切れません。ただ僕の4台では、短く降りるほど年あたりが重くなりました。車両費で見るとCX-5は4年で年60.0万円、GTIは7年で年36.4万円と1.65倍の差。維持費まで足すと、合計はほぼ同額(年1万円ほどの差)でした。「何年で売るか」より「何年、飽きずにいられそうか」で考えるほうが、僕には合っていました。

維持費が高くても、長く乗ったほうがいいのですか?

僕の記録では、ほぼ引き分けでした。GTIは維持費が年595,214円、CX-5は370,000円で、維持費だけならCX-5の勝ちです。ただ車両費まで足すと、年あたりはGTI 約96.0万円、CX-5 約97.0万円とほぼ同額になります。長く乗ると維持費は増えますが、車両費はその分だけ下がる——僕の場合はそうでした。違いが出たのは金額ではなく、飽きずにいられた年数のほうです。

まとめ

残る数字は、3つだけだと思っています。7年。255万円。そして車両費と維持費を全部足した年あたりは、次に乗ったCX-5とほぼ同額だったということ。維持費だけを見れば、高かったのは間違いなくGTIのほうです。それでも合計では並びました。

255万円という数字を見て、一瞬こたえたのは本当です。でも7年間、僕はこの車を降りませんでした。それが、僕の答えだと思っています。

このサイトでずっと考えている「持てるようになるまでの期間をどう設計するか」という話でいえば、僕にとっては、この7年もその設計の一部でした。持てなかったから我慢していた期間ではなく、ちゃんと楽しんだ7年です。

ゴルフというクルマそのものの話は、レビュー記事のほうにまとめています。→ VWゴルフのレビュー

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