SUVのリセール率を見ていると、
次に気になるのはこういうことだと思います。
「じゃあ、高リセールの高級SUVなら得なのか?」
たしかに、ランクルやディフェンダーのように
値落ちしにくいと言われるSUVはあります。
一方で、カイエンやBMW X5のように
値下がりが大きくなりやすい高級SUVもあります。
でも、本当に見るべきなのは
「5年後にいくらで売れるか」だけではありません。
大事なのは、
買うときにいくら払って、持っている間にいくら消えて、最後にいくら残るのか。
そこです。
そこで今回は、
ランクル300・ディフェンダー・カイエン・BMW X5を例に、
5年保有した場合の総必要コストを比べてみます。
高く売れそうなSUVでも、
想像以上にお金がかかることが見えてくるはずです。
その前に、
SUV全体のリセール傾向をざっと見ておきたい方は、
こちらの記事から読むと流れがつかみやすいです。
▶SUVのリセール比較まとめはこちら
高リセールSUVなら得なのか?まずは4台の前提を並べます
今回は、SUVの中でも方向性が分かりやすい4台を並べます。
- ランドクルーザー300
- ディフェンダー
- ポルシェ カイエン
- BMW X5
前の2台は、比較的リセールを期待しやすい高級SUV。
後の2台は、高額になりやすい一方で、値下がりの影響も受けやすい輸入SUVです。
つまり今回は、
「高く売れそうなSUV」と「値落ちしやすい高級SUV」を並べたらどうなるか。
そこを見ていきます。
もちろん、実際の相場は年式やグレード、走行距離、需給で変わります。
それでも、大まかな傾向を見るには十分です。
まずは4台の購入価格帯と、5年後にどのくらいの売却額を期待しやすいのか。
前提条件を並べてみます。
今回のポイントは、
「どの車が一番リセール率が高いか」を決めることではありません。
高く売れそうでも高い。
落ちやすければなお重い。
その違いを、同じ土俵で見るための前提表です。
まずは、4台の購入価格帯と、5年後にどのくらいの売却額を期待しやすいのかを並べます。
| 車種 | グレード正式名称 | 新車価格 | 想定諸費用 | 乗り出し価格 | 燃料種類 | 排気量 | 5年後想定売却額 | 推定リセール率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ランドクルーザー300 | 3.3ディーゼル ZX | 774万円 | 約35万円 | 約809万円 | 軽油 | 3345cc (3.3L) | 930万円 | 約115.0% |
| ディフェンダー | 110 Xダイナミック HSE D300 AWD | 1030万円 | 約55万円 | 約1085万円 | 軽油 | 2993cc (3.0L) | 820万円 | 約75.6% |
| ポルシェ カイエン | ベースグレード | 1118万円 | 約60万円 | 約1178万円 | ハイオク | 2995cc (3.0L) | 485万円 | 約41.2% |
| BMW X5 | xDrive 35d M-Sports | 1036万円 | 約56万円 | 約1092万円 | 軽油 | 2992cc (3.0L) | 485万円 | 約44.4% |
※ランドクルーザー300は、新車が運よく定価で手に入り、
5年後もプレ値が残るという強めの前提を置いています。
5年後にいくら残るかだけでは、全然足りません
ここまで見ると、
ランクルやディフェンダーは比較的リセールを期待しやすく、
カイエンやBMW X5はかなり厳しそうに見えます。
ただ、ここで見えているのは
あくまで「買うときの金額」と「売るときの金額」だけです。
実際に家計へ効いてくるのは、その間にかかるお金です。
- 自動車税
- 任意保険
- 車検
- 整備、消耗品
- 駐車場代
- 燃料代
こうした費用は、
5年後の売却価格の話では回収できません。
つまり本当に見るべきなのは、
値下がり額だけではなく、維持費も含めた総必要コストです。
高く売れそうなSUVでも、
もともとの購入額が高ければ普通に重い。
さらに値落ちが大きい輸入SUVは、
そこに維持費も乗るので、より厳しくなります。
次はこの4台を、
5年保有した場合に結局いくら必要になるのか
という形で並べてみます。
ここからは、
購入総額・想定売却額・値下がり額・維持費合計をまとめて、
5年総必要コストと月あたりコストで比べます。
| 車種 | 乗り出し価格 | 想定売却額 | 値下がり額 | 維持費合計 | 5年総必要コスト | 月あたりコスト |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ランドクルーザー300 | 約809万円 | 約930万円 | -約121万円 | 約330万円 | 約209万円 | 約3.5万円 |
| ディフェンダー | 約1085万円 | 約820万円 | 約265万円 | 約360万円 | 約625万円 | 約10.4万円 |
| ポルシェ カイエン | 約1178万円 | 約485万円 | 約693万円 | 約390万円 | 約1083万円 | 約18.1万円 |
| BMW X5 | 約1092万円 | 約485万円 | 約607万円 | 約370万円 | 約977万円 | 約16.3万円 |
※維持費合計は、税金・保険・車検・整備・駐車場・燃料代を含めた5年間の概算です。
※ランドクルーザー300は「定価購入できて、5年後もプレ値が残る」というかなり強めの前提を置いています。
※そのため、ランクルの数値はかなり特殊なケースとして見てください。
こうして並べてみると、
高級SUVはリセール率だけで判断できないことがよく分かります。
たとえばランクルは、今回かなり特殊です。
- 新車が運よく定価で買える
- 5年後もプレ値が残る
- かなり理想的に売れる
という、相当有利な前提を置いています。
それでも、
すべての費用を織り込むと月4万円近いコストがかかります。
ここで見てほしいのは、
「ランクルが一番お得そうに見える」ことではありません。
むしろ逆です。
これだけ理想的に買えて、理想的に売れたとしても、
高リセールSUVはタダ同然では乗れない。
そこです。
ディフェンダーは、残価の強さを期待しやすい輸入SUVですが、
購入額そのものが大きいため、
総必要コストで見ると普通に重くなります。
一方で、カイエンやBMW X5のように
値下がりが大きくなりやすい高級SUVは、さらに厳しいです。
購入額が高く、
値下がりも大きく、
維持費も軽くはない。
この3つが重なると、
5年間で消えるお金はかなり大きくなります。
つまり、今回の比較で見えてくるのはこういうことです。
高く売れそうなSUVでも、想像以上にお金はかかる。
そして、値落ちしやすい高級SUVはなおさら重い。
だから本当に見るべきなのは、
リセール率そのものではありません。
最後にどれだけお金が残るのか。
そこだと思います。
高く売れそうなSUVでも、購入額が高ければ普通に重いです

ここで見えてくるのは、
高く売れそうなSUVでも、入口の金額が大きければ普通に重いということです。
そして、ここに値下がりの大きさまで乗ってくると、
輸入高級SUVの負担感はさらに強くなります。
輸入高級SUVは、値落ちが乗ると一気に厳しくなります
ここでより重く見えてくるのが、
カイエンやBMW X5のような輸入高級SUVです。
こうした車は、
もともとの購入額が高いだけでなく、
5年後の値下がり額も大きくなりやすいです。
さらに、維持費まで軽いわけではありません。
つまり、
- 購入額が高い
- 値下がりが大きい
- 維持費もかかる
この3つが重なります。
だから、見た目の高級感や満足感に対して、
5年間で消えていくお金はかなり大きくなります。
もちろん、こういう車にしかない魅力はあります。
走り、質感、所有満足感。
そこに価値を感じて買うなら、それ自体は否定できません。
ただ、リセールや残価の話だけで見ると危ないです。
高級輸入SUVは、
「高く売れないからダメ」というより、
高額車に大きな値下がりが乗ると、家計への効き方が一気に重くなる。
そこが本質だと思います。
だからこそ、
輸入高級SUVを考えるときほど、
「何%残るか」ではなく、
5年間でいくら消えるのか
で見た方が現実に近いです。
つまり今回の比較で見えてくるのは、
リセール率の高低だけではなく、
月あたりで見たときの負担感の違いです。
結局、見るべきなのはリセール率ではなく月額コストです
ここまで見てきた通り、
高級SUVの損得は、リセール率だけでは決まりません。
同じ「5年でこれくらい残る」という話でも、
もともとの購入額が違えば、
実際に消えるお金は大きく変わります。
そして、その違いをいちばん実感しやすいのが
月あたりコストです。
5年総必要コストだけを見ると、
「大きい金額だな」で終わってしまうことがあります。
でも、月額に直すと話はかなり変わります。
毎月3万円台で済むのか。
毎月10万円を超えるのか。
毎月15万円以上かかるのか。
ここまで落とし込むと、
その車が今の生活に本当に合っているのかが見えやすくなります。
つまり、車選びで大事なのは
「この車は高く売れそうか?」よりも、
この車に毎月いくら払う生活を、自分は本当に続けたいのか。
そこです。
リセール率は、あくまで参考情報のひとつです。
でも、生活を直接圧迫するのは
毎月出ていく現金の方です。
だからこそ、
高級SUVを考えるときほど、
- 何%残るか
- いくらで売れそうか
だけでなく、
月あたりでいくら必要になるのか
まで見ておいた方が、判断を誤りにくいと思います。
そのうえで最後に整理したいのは、
では、こういう高級SUVを買っていいのはどんなときか
という話です。
じゃあ、高級SUVを買っていいのはどんなときか
ここまで読んでいただいたうえで、
ひとつだけはっきりさせておきたいことがあります。
高級SUVを買うこと自体が悪いわけではありません。
むしろ、
その価値を理解して選ぶなら、満足度はとても高いと思います。
ただし、前提があります。
それは、
コストを理解したうえで、それでも乗りたいと思えるかどうか。
ここです。
例えば、
- 月5万円以上の出費でもストレスにならない
- 車に使うお金を優先できる生活設計になっている
- リセールに過度な期待をしていない
こういう状態であれば、
高級SUVは「良い選択」になりやすいです。
一方で、
- リセールが良いから実質安いと思っている
- できるだけ損を減らしたいという前提で選んでいる
- 月々の負担を深く考えていない
この状態だと、あとから重さを感じやすくなります。
高級SUVは、
「損しない買い物」ではなく、
**「コストを受け入れて楽しむもの」**に近いです。
だからこそ、
損を減らすために選ぶのではなく、
その車に乗る時間や体験に価値を感じるかどうかで判断する。
この軸を持っておくと、後悔しにくいと思います。
最後のまとめ(結論)
今回の比較で見えてきたのは、シンプルです。
- 高リセールでも、お金はしっかり減る
- 値落ちが大きい車は、さらに重くなる
- 本当に見るべきは「月いくらかかるか」
そしてもう一つ。
リセール率だけで、カーライフは軽くならない。
だから僕は、
「持たない」という選択肢をベースにしています。
というより、
その方が自分には合っていた、という感覚に近いです。
必要なときに借りて、
乗りたい車にその都度乗る。
この方が、
お金のコントロールもしやすく、
純粋に車を楽しめると感じているからです。
もし今、
「車を買うべきかどうか」で迷っているなら、
一度だけでも、
買わない前提でカーライフを組み立ててみる。
それも、ひとつの選択肢としてアリだと思います。
高級SUVには、高級SUVにしかない魅力があります。
だからこそ、
「損しないか」ではなく、
そのコストを受け入れてでも乗りたいかどうか。
そこが判断基準になると思います。
そしてもし、
あなたの結論が「所有そのもの」ではなく
“楽しみたい” にあるのなら、
持たずに楽しむという組み立て方も、
選択肢としてはあり得ます。
すぐに切り替えられる話ではないと思います。
でも、少なくとも
「買うしかない」と決めつけなくていい。
それだけでも、
カーライフの難易度はかなり変わるはずです。
今回の高級SUV比較では、
「高く売れそうでもお金は減る」という話を見てきました。
逆に、EVのように値下がりが大きく出やすいジャンルは、
また別の意味で注意が必要です。
EVのリセールについては、こちらで詳しくまとめています。
▶︎ EVリセールの記事はこちら
SUV全体のリセール傾向をざっと見ておきたい方は、
こちらの記事から読むと流れがつかみやすいです。
▶︎ SUVのリセール比較まとめはこちら
次に気になるのはミニバンだと思います。
特にアルファードは、
「高く売れる車」の代表格として語られやすい1台です。
でも、30系から40系への流れまで含めて見ていくと、
SUVとはまた違う難しさもあります。
▶ミニバンのリセールまとめはこちら
所有コストが見えてきたなら、借りる選択肢を予算別に確認してみてください。
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